11月3・4日の2日間、香川県の直島で上記のイベントが開催。FM岡山さんとの関係で今回出店させてもらった。50組近い出展者が、昔ながらの港町の中4箇所に分かれて、アートマーケットを展開、ベネッセのスタッフや地元島民のみなさん、中でも地元の中学生の子達が裏方として大活躍していたのは、とっても微笑ましかった。島の印象は一言で言って「いい島」である。海山の自然環境・そこで暮らす人達・タイムスリップしたかのようなどこかとても懐かしい家並み、そして島全体を様々なジャンルのアートが彩っている。心が疲れた人、親子連れ、カップル…いろんな人に是非行ってもらいたい瀬戸内の島である。
 今回の出展者で楽器の出店は『備前の風』だけ。アクセサリーや草木染め、クラフト、家具、小物のオブジェ、民芸調の雑貨、カフェ…まさにアートの島に似合うジャンルの出店ばかり。初日の準備段階で「俺はかなり浮いてるなー」と不安要素たっぷりであった。観光客の来店もある程度ジャンルを心得た上での来店であり、その上旅行予算との関係でなかなか、高い商品というのは売れるものではない。
 今回は『備前の風』のPRを最大の目的としていたので、初日全く売れなくても覚悟はできていた。(本当は結構ブルーになったが)でも、初日からたくさんの人にパンフルートの「試し吹き」に挑戦してもらえた。きっかけは以前日記で紹介した「御前酒クラブ」の世話人T氏が来店下さり、積極的にパンフルートの試し吹きを行き交う人達に勧めてくれたことであった。Tさん、感謝です。
 2日目は「店番ばかりせずにストリートパフォーマンスよろしく、あちこちに出向いて演奏してやろう!」とおとなりのお店の方に店番をお願いして、いざ出陣。港のマーケット会場でたくさんの漁船を前にして「瀬戸の花嫁」。子供たちを見つけると「散歩」や「トトロ」や「どらえもん(イントロからエンディングまで)」。赤ちゃんがいたら「こんにちは赤ちゃん」「クラッシックの子守唄」。あげく高松からお越しのゴールデンレトリバー(2匹)連れのご夫婦のところではワンちゃんの顔の前で「犬のおまわりさん」を演奏。しまいにはワンちゃんも遠吠えし出して、はじめての犬とのセッション。また来店してくれた女性の中に、私も大好きな「鼓童(こどう)」のファンの娘さんがいて、彼女はなんと篠笛を携帯しており思いもよらず鼓童の「彩(いろどり)」と言う曲を二人でセッションが実現してしまった。その他エピソードをあげればきりがないくらいの「うれしいハプニング」続きであった。
 また、この2日間で数多くのクラフト作家やアーティストの人達と知り合いになれたことが、これまた大収穫である。高知県の「幕末の志士たちを水墨画にしてなんとなんと素敵なウチワに仕上げてしまった」絵師の女性。牟礼町で「ウッドカービングの素敵な(男性が着けても似合う!!)アクセサリーを作っていらっしゃる」男性作家。この方にはパンフルートをイメージしたアクセサリーを注文したので、出来あがったら是非このHPでも紹介したい。お忙しい方のようだが来春までには作ってくれるとのこと、請うご期待である。
 私の始まったばかりの、パンフルート人生だが、きっと将来「あの時のアートマーケット出店が大きなステップになった」と思うに違いない、と感じさせるくらい私にとって中身の濃い、そしてたくさんのインスピレーションをもらった2日間であった。
 12月16日夕方から直島で行われるイベントに誘われたので、また行って可能であれば演奏しようと考えている。