今日は二つの会に出席した。一つは「演奏スケジュール」でもお知らせしていた。「コンドルほのぼのコンサート」である。岡山市のフォルクローレ・グループ「コンフント・アンデス」のM氏が企画されたコンサートで、8組の演奏者がさまざまな楽器でいろんなジャンルの曲を披露。一組平均15分ずつのオムニバスコンサートである。フラメンコギター、マンドリン&ギター、リコーダー・アンサンブル、オカリナアンサンブル、ギター&ボーカル、フルート&クラリネット、フォルクローレ…そして私のパンフルート。みんなが口ずさめる曲からクラシックの名曲や民族音楽まで、実にバラエティに富んだ内容の2時間半のコンサートであった。パンフルートソロ演奏は皆さんはじめてだと思ったので、私は、「星に願いを」「嬉しいひな祭り〜思いでのアルバム〜宵待ち草〜花嫁人形〜かあさんの歌(メドレー)」「散歩(トトロより)」を披露させてもらった。私の出番は8組中7番目で
、一番後の席でずっと見ていたのであるが、聴衆の皆さんの楽しんでいる様子が、後からでも良くわかった。曲のテンポに合わせて、老若男女、身体が左右に揺れているのである。ところが、中に身体が前後に揺れている人がいたので、横からのぞいて見ると、そのひとは、気持ちよさそうに寝ていたのであった。でも、本当に気持ち良くなる、まさに「ほのぼの」した演奏が続いたので、眠くなるのは自然の摂理だと感じた。外は曇っていたが、この部屋にだけ「小春日和の太陽の光」があたっているかのような、とても居心地の良い空間になっていたのだと思う。それにしてもコンフント・アンデスのM氏の「サンポーニャ」の演奏はすばらしい。パンフルートとサンポーニャは基本的な構造は同じなのだが、全く音色が違うのである。M氏がサンポーニャを吹くと目の前に突然「ボリビア高地の景色」が鮮明に浮かんでくるのである。すごい、すごすぎる。
 今日、もうひとつ出席したのは、和気町にある画廊喫茶(この表現であらわしきれないくらい、こちらも居心地の良いスペースであった。)『栂(とが)』で行われた。森田恵子さんの朗読会であった。『和みおかやま』という、岡山の素敵な喫茶スペースを紹介した本を、出版され、そのために撮影した写真を、写真展として披露することを企画され、その第1期開催を記念して、森田さんの朗読会が開催されたのである。森田さんはアナウンサーとしてのキャリアが長く、さまざまな経験を経て、「話す」ことのプロとしてのキャリアは、すごいものがある。(こんな表現しかできなくてすいません)FM岡山の番組が縁で、『備前の風』の後方部長もかってくださったり、様々な面で私の活動を応援してくださる、私にとっては『和服がとっても似合う、幸運の女神』なのである。このHPのTOPページで私と一緒にパンフルートを持ってポーズしてくれている女性である。はじめての朗読会体験であったが、すごかった。何がすごいって森田さんの語りが始まるや否や、頭の中でどんどん物語が展開していって…。今回の作品は山本周五郎の『花匂う』であったのだが、私の頭の中では、大好きな映画監督市川昆さんの極上の映画を見ているような状態で、山本作品を森田さんの語りで楽しめたのである。私の夢がまた一つ増えた。森田さんの朗読と私のパンフルートソロで新しい創造空間が作りたい。強くそう感じたのであった。会終了後、オーナー夫人にご挨拶させていただき、了解を得て、パンフルートの演奏をさせていただいた。音の響きがとってもやわらかに感じられ、以前勝山の醤油蔵を改造して作られたホールで演奏したときの響きにとても近いものを感じた。いつか、きっとここで演奏できたらいいなあと本当に強く感じたのであった。