今、東京からの帰りの新幹線の中である。23日に青山学院大学で行われた「同窓祭」のチャペルコンサートに出演のためと、パンフルート「備前の風」を青学そばの竹製品専門店「竹のめぐみ」に納品のための上京である。
 実は来週は京都の嵐山で行われる観月会で、演奏することが急遽決まったのだ。10月3、4日の夕方から夜にかけての演奏になるのだが、渡月橋上手の保津川のほとりか、場合によっては和船の上での演奏になる可能性もある。ところが3日も4日も昼には岡山で演奏の仕事が入っており、岡山と京都を行ったり来たりしなくてはならないのである。しかも5、6日には岡山の湯郷温泉での観月会の演奏も入っているので… これは移動移動の連続になる。
 それにしても嵐山の渡月橋の上流域のあのシチュエーションで演奏できるなんて… 感無量である。嵐山は平安貴族の別荘地的な位置付けにあったような記憶がある。山河の織り成す風景は、月夜に浮かべば古(いにしえ)の光景を映し出してくれることだろう。
実は30代半ばの5年間は、その川でカヌーやラフティングボートを操る仕事を、私はしていたのである。「リバーガイド」が「パンフルーティスト」になって、嵐山に帰ってくるのである。